富士五湖情報局(富士五湖TV)]- 約1ヶ月前に書いた「河口湖渇水」の記事が巡りめぐってとんでもない全国ニュースになって帰ってきました。
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河口湖の水位低下報道について…残念、ほとんど捏造として広まってしまった件と六角堂

 

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2013年3月23日01時06分


富士五湖情報局(富士五湖TV)

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河口湖の水位低下報道について…残念、ほとんど捏造として広まってしまった件と六角堂

 約1ヶ月前に書いた「河口湖渇水」の記事が巡りめぐってとんでもない全国ニュースになって帰ってきました。
http://www.fujigoko.tv/board/brbbs.cgi?pt=1360833803&code=4971&fl=5
マスコミはそんなに富士山を噴火させたいのか?
 まずお伝えしたい事は、そもそも河口湖の水位が下がることは幻の湖(富士六湖)に比べれば特別に珍しい事でもなく、毎年の冬の風物詩であるということです。

ただし六角堂まで歩いて渡れる出来事は数年に1度の割合で起きているので珍しいと言えば珍しい出来事であることは間違いありません。

 前回の記事で言いたかったことは、「今年は数年ぶりの大雪の当たり年になったのに湖の水位は減っています」という意味合いでした。これは地元民なら知っている事ですが、「夏に猛暑で秋に台風が少ない時は、冬に雪が降りやすい(大雪がある)」ということです。だから、昨年の秋は皆口々に「今度の冬は、暑くて台風も少なかったから大雪が降りそうだね」と語り合ったのでした。つまり、台風が少ない年は翌冬の河口湖の渇水が加速する事を暗示しています。一説によると、富士山の湧水は地上で染み込んでから3ヶ月〜長い人で30年かかると言います。またスポンジのように山に降った分押し出されて出るという説もあります。地元では一般的に3ヶ月くらいで顕著に沸いてくると思っています。
ですから、この冬の河口湖の渇水はある程度秋に予想した通りでもあるのです。その証拠に唯一、河口湖の水を放水している放水路は昨年の秋から制限されています。

 河口湖に浮かぶ六角堂は冬に水位が通常より1m以上下がると陸続きになる傾向にあります。通常といっても河口湖の場合、ほぼ流れ出る川も流れ込む川もほとんど無いので水位の変動が極端に出てしまいちょっと困る時があります。従って水位が通常より多い時に台風が2〜3個やってくるとすぐ増水するし、その逆もしかりです。
実際に私は過去何度も六角堂まで歩いて渡っているし、今より水位が低い事があった事を知っています(確か1997年が観測最低?)。
 まぁ、この騒ぎの発信元として「河口湖湖畔が凄い事になっている」と言われたので本日湖を見てきたわけですが、この時期に普段はガラガラなはずの八木崎公園駐車場が満車でした。
実際に渇水時の六角堂を見に来て欲しかったので、これはこれで良いのですが、富士山噴火と組み合わせた報道には閉口するしかないです。

誰に聞いたのか全く水系の違う滝の映像を出したり、まるで今回が異常渇水のように報道したり、知り合いの長いインタビューの一部だけ使用したり、学者の口癖の「関係無いとはいえない」を取り出して歪めたり、最初から編集者の意図した方向に持っていくVTRの作り方はマスコミのミスリードで如何なものかと思ってしまう次第です。はっきり言って心配なことは箱根山の地震活動だけで、それ以外は数年おきに発生する風物詩なのです。

 この騒動の発端は、気まぐれで河口湖の渇水の記事を書いて(六角堂が陸続きになったのはもっとずっと前)から1ヶ月間、当初誰にも見向きもされなかった六角堂が3月に入ってからここで紹介した写真とともに卒業旅行シーズンと重なり、twitter情報などで歪んで(噴火の前兆と関連して)広まったものをTVが面白く伝えた事が原因です。そこで、本日のこの記事を通してtwitter等で正しく広めて頂きたいと切に思いますのでよろしくお願いします。

 河口湖に浮いているように見える六角堂は、数年に一度の割合で徒歩でも渡れるが、今年はその珍しい現象に当たったので是非渡ってみて欲しいと思います。今ならめったに撮れない写真が撮れますよ。

 ちなみに本日、数人の方にお話を伺いました。お年を召した人は今回の報道で知ったらしいのですが、若い人はインターネットを見て渇水時の六角堂を知ったそうです。その情報源の多くが間接的な形であるにしても当サイトであると知っていたことは少し意外でした。どうやら数日前もtwitter情報で流れたようですね。
 さて、この六角堂は日蓮が富士山5合目5勺の経ヶ岳に法華経の経文を埋め、この河口湖湖畔の地で説法をしていた事に起因し、1274年に現在の河口湖の場所に御堂を建てました。その後、湖が増水して御堂が流された時に現在の湖畔に妙法寺を移築しました。また、その説法を聞いていた岩が「ありがたい」とお辞儀をしたという伝説が残る鼻曲がり石近くに法華堂もあります。そして平成7年、1995年に今話題の六角堂を当時の御堂の基礎の上に建てたのです。

ちなみに富士山5合目5勺の経ヶ岳にある八角堂(六角じゃないです)。
八角堂の近くには、日蓮が立てこもったと言われる姥が懐(うばがふところ)がありますので、どちらも富士登山の際に立ち寄ってみてください。
さらに、日蓮の説法を聞いて村人と一緒にありがたいと頭を下げたと言われている鼻曲がり石は、ほとんどの観光客も知らない地元民だけが知る本当のパワースポットです。
 さて、もう一度記述しておきますが、以下の場所が鵜の島(うの島)まで繋がったのを見た事は一度もありません。あと数メートルで繋がりそうです。
こちらが繋がったら大ニュースです。記録上、勝山記では1533年に鵜の島へ渡れたという記述があります。
 ちなみにここは富士山最古の社がある冨士御室浅間神社(里宮)の裏にあたり、その昔、勝山地区(堅山)を避けて溶岩が河口湖にせり出した場所です。そのため溶岩流痕が湖の中にあった事もあり、陸地では埋もれてしまった溶岩が当時のままあります。河口湖の水が少ないこの時期、往時の溶岩流を想像させる貴重な機会なので是非とも六角堂とともに見ておきたいポイントのひとつです。
当然、通常の水位では湖底に当たる場所です。以下の地図の場所が島と陸地をもう少しで繋ぎそうです。

追記:
もし繋がったら長年の夢、鵜の島まで歩いて渡ることが実現しますが如何に…武田信玄の埋蔵金が沈められている場所にも近いという事は秘密だよ!

普段の様子は両方ともストリートビューではこう。

関連:http://www.fujigoko.tv/board/brbbs.cgi?pt=1383258621&code=4971&fl=5&pv=

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