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白点病

 アクアリウム歴2ヶ月目に、ちょっとレイアウトが気になったので、少しだけ変更をしたくなりました。この時期には本等で色々な知識を身につけ、水槽維持の理屈もわかりかけていたのですが、それが大きな落とし穴だったのです。
事の始まりは、レイアウト変更です。最初、レイアウト変更のために幾つかの水草を抜いていたのですが、綺麗だと思っていた砂が草を抜く度に、汚れた汚泥を巻き上げるのです。「砂も結構汚れるんだな…」と思っているうちは良かったのですが、「どうせなら濾過器で綺麗にしよう」と思ったのが大きな間違い。
あろうことか、私は水槽内の砂をグルグルかき回して汚れを水槽内に充満させました。「これで後は濾過器が水を吸い込んで綺麗にするだけ」と浅はかな考えで…、ある程度水が澄んだのを見計らい、レイアウトの続きをしました。
無事、レイアウトも完成し、水も綺麗に戻ったので、「砂はこの方法で掃除すれば楽だな」と思いながら数時間を過ごしたのでした。

 どのくらいの時間が経過してからでしょうか?深夜、ふと水槽内を観察していると、ラミノーズの体に白い点が付いているではありませんか。
この時発見したのは1匹だったのですが(しかも1個)、「これがうわさの白点病か?」といやな予感がしました。早速、本で白点病を読み返し、「感染力が強く、1日で水槽内に広がる」の項を見て、またいやな予感がしました。
隔離するべきか、否か。取り越し苦労かもしれない。
結局、隔離するにも隔離水槽が無いので、次の日ホームセンターで隔離漕を購入することにし、全てを次の日に持ち込みました。

 翌日、水槽内をおそるおそる覗くと、なんと、なんと、なんと、ほぼ全ての魚の体に白い斑点が付いているではありませんか。
それも体中に点々と…。いやな予感が現実になった瞬間です。
早速、ホームセンターに向かい隔離水槽と白点用の薬を購入し、急いで戻ってきたのです。
さて、隔離水槽を購入したのはいいのですが、感染している魚の数が多すぎ、隔離水槽に入れるのは無理があると思われました。
それならしょうがない。水槽の中に薬を入れようと思ったのですが、薬が水草に悪いような気がするので薬の取扱説明書を読むとやはり水草に悪いと書いてあります(何のためにホームセンターまで行ったのか?)。
どうしよう?と考えているうちに、塩を入れると良いと何かに書いてあったのを思い出し、塩の治療法の項を探しだし読み返しました。
水草に悪いと書いてないな?と確認をすると本に書いてある通り、塩大さじ1杯を水槽に投入しました。
病気だけは直ぐに結論が出るわけでもないので、結果を待たなければなりません。
とりあえず結果待ちなので、別の本で白点病の部分を読んでいると、塩が有効、ただし、水草がある場合は青菜に塩というようにたちまち水草を枯らします。なっ、なに?
「さっきの本には書いて無いぞ、そんな気がしたから確認したのに。もう入れちゃったよ!」
その後が大変です。全ての水草を引き抜き、水道水で洗い、もう1つの水槽に移す。たちまち一方の水槽は水草だらけになり照明も当たらなくなりました。そして、「今日の所はしかたがない」と思いながら作業を続けるのでした。

 翌日、水草の無いがらんとした水槽を覗くとラミノーズの半数が他界、ネオンテトラ数匹が他界、残りも感染していて弱っています。
処置としては、前日に「塩・薬品(水草を抜いたので)・温度を上げる」を施しておいたのですが白点病の感染力の前には為すすべがありません。
本日はきちんとしたショップで状況を話し、水草を痛めない薬を聞きましたが「基本的にみんな危ない」と言われ、あきらめました。
その他の店でも薬を探しましたが、水草に安心と書いてあっても、リシア・ウイローモスには危ないと書いてあるのでこれもダメです。
このままだと魚が全滅してしまう。しかも水草も照明不足で枯れてしまう。最大のピンチです。
こうなったら本屋さんで解説書を物色しかないと思い、急いで本屋さんに向かうのでした。

闘病の日々

 何軒か本屋さんを巡るうちに有力な情報を得られました。
それは、鷹の爪数個を縦に刻んで入れるという方法です。しかも水草にも影響がないとのこと。
これです。早速その足でコンビニに向かい、鷹の爪を探したのですが、コンビニでは売っていないんですね。しかたがないので八百屋さんに行き「漬物用の鷹の爪をください」と言い購入しました。200円ぐらいだったかな?
すると今まで買った薬はいったいなんだろう?(実は万が一を考え数種類購入した)です。これで治ったらバカみたいですね。

←唐辛子パワーはすごい!?
 水槽のレイアウトを元に戻し(事件で計画変更、それで前のレイアウトしか浮かばず)、水草を移し替え(砂は洗いました)、鷹の爪を縦に刻んで60cm水槽1つに2個投入(このとき種は取る)。水温は27度。これで様子を見ることにしました。
翌日、他界している魚は見あたりません。「効いているのか?」…わかりません。
更に翌日、治癒しているネオンを発見。「効いたのか?」…わかりません。
単に体力があったのか、温度なのか、本当に鷹の爪が効いたのか?…わかりません。
しかし、事態は好転しているようです。ところが、高温のためか今度は水草が危ない。しかも前の塩のせいか調子が悪いようです。

 魚の方はなんとか持ちこたえましたが、水草が枯れ始めました。しかもそれと同期して苔が大量発生。「まずいぞ」
そのうち今度はなんともう一方の水槽内にも白点病発生。どうやら水草を移したときに入り込んだようです。それしか考えられません。
早速、別の水槽にも鷹の爪を投与。温度は上げないで試すことにします。
その日以降数週間は、水草の回復と、白点病の駆逐のために日々を費やすのでした。
でも、他界する魚はでません。鷹の爪が効いているようです。水草は幾つか枯れました(鷹の爪のせいではなく、塩の影響で)。ウイローモスは全滅です(塩がしみちゃったか?)。
友人に状況を話すと「うちのはもう病気しないよ」と言うではありませんか。病気をしないとはいったい何なのか?この時まだ私は「強い水」という観念そのものを身を持ってわかっていないのでした。
 そうです。強い水を作ることが如何に重要か。それは水草も同じ、しかも全てが共存しあう時に更に強い水(環境)ができることを知る良い経験でもあったのです。

 しかし、1ヶ月ぐらいは白点病(時々思い出したように出る)との戦いでした。そして1ヶ月後ついに白点病を2つの水槽から駆逐するのに成功しました。ほぼ同時です。今考えると調子に乗って水槽立ち上げ後間もないのに過密飼育したのが原因で(魚も弱っていたんですね)、引き金は急激な水質悪化(かき回した)でしょう。濾過能力を完全に超えていますね。

結論からいうと、「唐辛子=鷹の爪」は、水草水槽に有効です。しかも温度を上げる必要もありません。
白点病にやられた魚を発見したら、すぐに唐辛子を刻んで投入すれば2日で他の魚に感染もせず治ります。

上段に配置した水槽

こちらが後から病気になった水槽。

祝!快気祝い。

下段に配置した水槽

最初に病気になった水槽。

レイアウト変更したが、結局前と同じ様にし、水草も買い足した。
いったい何の為に砂をかき回したのか?

祝!快気祝い。

 魚・水草の追加、隔離漕、薬品、お掃除用排水ポンプ等の備品購入で45,000円ぐらいは使っている。
これでも、まだまだほんの序の口であることを当の本人はこの時まだ知らない。


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