水は水道から

• 一部の人を除き、水槽内への水の供給は水道水を使用すると思います。
  幸いな事に日本の水は熱帯魚に適した水であると言われています。
  日本は古来から水に恵まれた国である事をご存じだと思いますが、最近はそうでもないようです。
  例えば、１人当たりの水の割当量はアラブの国々の人より少ないのです。（世界平均の1/5。都会では良く給水制限がありますね）
  そのため、水道水の浄水施設は汚染の進んだ場所にも設置しなければなりません。
  そうすると日本の法律では、「末端の水道まで塩素が残留しなければいけない」と規定されており、都会の水道水はデリケートな熱帯魚にとって危険な水になっています。

• 通常、塩素を中和する薬として「ハイポ」と呼ばれる薬品を熱帯魚店から購入すると思います。
  この薬は、チオ硫酸ナトリウムと言い、写真屋さんに行くと安く購入できます。
  当然、ナトリウムと言うからには、水草等にとってあまり好ましい薬ではありませんので、投入量は控えめにすると良いでしょう。通常２０リットルに２〜３粒（都会の水道水）。これは60cm水槽の１回の水替え分（1/3）です。
  湯沸かし器と水を混ぜながら全量の1/3程度の水替えならハイポは入りません。（ただし、デリケートな魚がいる場合には注意）
  また、ハイポを入れると水替え後の水草の気泡があまり観察されません。

• 水道水使用時の想像は、塩素添加量です。自分の使用している水道水に対して最低限のハイポ量を想像することです。日々の観察（魚の様子・水草の様子・季節）と研究だけでも楽しいですよ。
  とにかくハイポを入れない水が一番良いのです。
  
  下は水の弱さを示した資料です。数値が高いほど危険度が高いです。これによって各地の塩素添加量も想像できると思います。

参考資料1993年度
水道水安全指標（変異原生レベル）　全国平均1000　都市部水道水採取

前に戻る