終章


あとがき

 連載をはじめたのが1998年8月中旬。早いもので、あれから1年2ヶ月経過した。
実を言うと、この読み物は1999年1月に全ての物語を完了していた。それを週1度の割合でインターネット上に掲載する際、ストーリーを多少修正し、同時に添削、加筆していた。
 当初の予定ではぴったり1年間で連載終了する予定だったのだが、途中で物語に関する新たな情報が入ったり、構成のまずさを補完したりで、終了予定日が予定と食い違ってしまった。だが、その分満足のいく作品に仕上がったと思っている。

 途中、湯川君が執筆をする個所があるが、あれは本当である。文体を変えないようにと依頼してあったり、湯川君の原稿に私が加筆したので、執筆交代がわかりづらかったかもしれない。湯川君には原稿を感謝している。

 もちろん、登場する団体や人物は仮名である。ストーリーもフィクションだが、どの程度フィクションかは読者の想像に一任したいと思う。どこかに隠岐会長や曽根社長にそっくりな人物がいて、偶然に知り合ったとしても、それは本物語の人物と違う人物である。

 私は告発系のWebにしようとしたわけではない。起こってしまった出来事を楽しんでいる。こんな楽しい経験を誰かに伝えなければ損だと思っている。
経験を積んでいる大人なのに罠に落ちていく人たち、知らずに染まっている自分、子供のような大人、…、実に愉快だ。
 しかし、物語には登場していないが、仕事を通じて素晴らしい人物とも多く会っている。これも事実だ。思慮深い人や天才的な人…。このような人たちとの接触に多くの刺激を受けている。
機会があれば、そのとき考えたこと、思ったこと等を短編集にしたいと思っている。

1999年10月12日。秋晴れの爽やかな午後、自宅にて…。

見届け人こと 和田信也。

久保覚


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